石油化学=3月25~29日:エチレン小幅強含み、設備不具合で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場および北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は週前半は強含んだ。原料コストの指標となる原油相場の動きを映した。その後は上値を削る場面がみられた。PX、PTAともに定修が計画されており供給面から相場の支援材料となりそうだ。ただし、PX、PTAともに多くの設備で稼働調整が行われているため、仮にPX相場が上昇してもメーカーが増産可能なことから、PX相場が大きく上昇するような要因にはならないと指摘されている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は強含んだ。台湾中油(CPC)の第3ナフサクラッカーは、稼働再開が4月1日に延期されたため、台湾ではエチレンに不足感が出ている。このため、成約水準が上昇したとの見方が寄せられた。
北東アジア着のプロピレン市場は、商談が低調となった。中国では国内品の供給に潤沢感があるほか、輸入品の価格が割高とみられているため買い気が乏しい。一方、売り手は手持ち玉が少なく販売を急いでいない。
北東アジア着のブタジエン相場は依然堅調となっている。北東アジア、東南アジアでナフサクラッカーとともにブタジエン設備の定修が相次ぐため供給の品薄感が強いことを受けた。4月後半積みの欧州品がアジア向けに交渉されているとの情報が寄せられた。また、4月中国積みのクルードC4が韓国向けに販売されたと伝えられる。ブタジエン不足を補填する動きは依然として活発だ。
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