LPG=3月4~8日:ブタンの需給は緩和
CFR極東:
先週の極東着市場は、原油高を受けプロパンが上昇。ブタンは、需給の緩みを受け下落した。Rim Asia Indexは7日時点で、プロパンが611.75ドルと1日比11.75ドル高となった一方、ブタンが634.75ドルと同5.75ドル安となった。プロパンは、トレーダー勢によるスポット需要が浮上。7日にはガンボーがプロパン2万3,000トンをBPから4月極東着市況対比13.5ドルのプレミアム(7日時点で609.5ドルもしくは4月CP対比6.5ドルのプレミアムに相当)で購入した。ブタン付きカーゴの商談では、特殊産地玉を中心に中国向けの供給が潤沢な一方、買い気は弱い。需給の緩みから、極東着におけるプロパンとブタンの価格差は縮小していると市場関係者は指摘する。
FOB中東:
4月積みの供給は潤沢な様子。中東積みターム玉を引き取る一部のプレーヤーがスポット市場での転売を検討中。さらに、アブダビ産ガス1社の関連会社の中東トレーダー1社にもスポット販売余地があると見込まれる。4月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は4月CP対比10ドル台後半~20ドルのディスカウントに下落しているとの見方が寄せられた。さらに、極東着市場においてもブタン付きカーゴの需給が緩いとみられていることを背景に、4月CP予想におけるプロパンとブタンの格差は5ドル前後に縮小していると市場関係者は指摘。この状況下、4月CPはプロパン605ドル前後、ブタン610ドル前後と予想されている。
日本国内:
3月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが98,800~99,800円、ブタンが102,000~103,000とともに急落した。売り手が多く、特にプロパンの販売競争が激しくなっている様子。ディーラー勢はプロパンを99,000円台後半で販売可能であり、一部の売り手は99,000円でも売り唱えているという。元売り勢もスポット供給に積極的で、一部の元売りはプロパンを97,000円~98,000円で販売可能とみられている。ディーラー間の商談は99,000円台で展開されているものの、先行きスポット相場がさらに下落する可能性があるとの見方が寄せられた。