電力=9月6~10日:東西ともに価格軟化、気温低下で買い気後退
9月6~10日受渡の電力スポット価格24時間の週間平均は、前週比で東西ともに軟化。全国的に雲の多い天気となったが、過ごしやすい気温が続いたため、需要が鈍化傾向となり、価格にも波及した。なお、9日に晴れ間が広がった九州では、潤沢な太陽光発電の影響で価格の下押し圧力が強まり、日中7コマで0.01円を付けた。
週を通じた実勢高値は10日に中部から四国の5エリアで付けた16.85円、実勢安値は9日に九州で付けた0.01円だった。 エリア別に24時間の週間平均を見ると、北海道が前週比0.75円安の7.82円、東北が同1.63円安の7.55円、東京が同1.63円安の7.59円、中部、北陸、関西が同1.51円安の8.05円、中国、四国が同1.52円安の8.04円、九州が同0.90円安の7.51円だった。
9月6~10日の9エリアの電力需要は117億9,527万4,000kWhとなり、前週8月30日~9月3日の129億4,110万6,000kWhから8.9%減少した。なお、曜日を合わせた前年の9月7~11日の需要実績は134億6,124万7,000kWhで、前年からの減少率は12.4%となった。
JEPXの先渡市場では、7日に東京エリアで2件の約定があった。9月11~17日受渡の24時間型で8.50円が10MW、9月11~17日受渡の昼間型(平日8~18時)で9.50円が10MWだった。
9月6~10日の東京商品取引所(TOCOM)の約定結果は下記表のとおり。
9月6~10日の欧州エネルギー取引所(EEX)の約定結果は下記表のとおり。
13日の週の価格動向も、大きな変化はない見込み。気温は、週前半に関東で30度前後、西日本は週を通じて30度前後が予想されているが、広い地域で曇りがちの天気の見込みで、日照に伴う暑さは緩和されそう。このため、太陽光発電は抑制傾向となりそうだが、需要が鈍化傾向となるため、価格は上値の重い展開が続くと見られる。ただ、定期点検に入る火力発電が増えるため、予備力は低下傾向となり、新たな設備トラブルなどが発生した場合、価格は底上げの動きが強まる可能性がある。
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