石油化学=3月29日~4月2日:ブタジエン下落、供給潤沢感で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は大きく上昇した。中国国内のSM相場高に連動した。SM相場が上昇するなか原料となるベンゼンにも不足感が高まっているもよう。一方で北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は軟調となった。原料コストの指標となる原油やナフサの動きを映した。また誘導品のPTA設備複数が採算低下の影響もあり定修を実施することで需要が減退している可能性も指摘された。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン市場は静かな展開となった。韓国では、メーカー1社が保有するエチレン設備の一部がトラブルにより停止したと伝えられた。一方、中国では新規のエチレン設備が立ち上がりつつあるなか、需要家は様子見姿勢をとっている。売り手側では、ナフサとエチレンの価格差が維持されていることから、固定価格での販売を希望するエチレンメーカーがみられる。
アジアのプロピレン相場は様子見ムードが強い。
北東アジア市場では、売り手は手持ち玉が少ないため、販売を急いでおらず、様子見に後退。一方、需要家は中国国内品の供給に潤沢感があることを受け、輸入品に対する買い気が乏しい。こうした状況下、商談が薄く、静かな商況となった。
韓国積みでは、メーカー1社の新規ポリプロピレン設備の立ち上げが遅れており、プロピレン供給に余剰感がある。
アジアのブタジエン相場は中国品の供給に潤沢感があることを受け弱含んだ。
北東アジア市場では、中国国内品の供給に潤沢感があるなか、国内相場が軟調に推移。こうした状況下、中国品が韓国または台湾に輸出され始めている。しかし、先行き相場に不透明感があるなか、市況連動価格で交渉したがる向きが多い。