石油化学=2月15~19日:ベンゼン上伸、原油高や米国での設備停止で
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は大きく上昇した。原油高や米国での寒波襲来および停電による供給懸念を受けた。また、中国の旧正月明け後に中国国内相場が大きく上昇したことも強材料となった。パラキシレン(PX)相場は上昇した。原油相場が堅調に推移したことに連動した。また連休明け後に鄭州商品取引所でPTA先物相場が上昇したことも押し上げ要因となった。
【オレフィン】
北東アジアのエチレン市場は、需要国である中国が17日まで連休となっていたため動きの乏しい展開となった。ただ、3月前半着品が800ドルで成約されていたとの情報も伝えられた。このところのエチレン相場安により、エチレン誘導品の採算性が向上したため需要家からの引き合いは増えており、エチレン相場には底値感が出ているとの見方も聞かれる。
アジアのプロピレン市場は週前半まで旧正月ムードが強く商い閑散。週後半は中国が旧正月連休明けとなり、国内相場が上げ基調となった。加えて、輸入品の供給に引き締まり感があるなか、先高とみる向きが多い。また、米国で寒波により複数の石化設備が稼働停止しており、プロピレン供給に不足感が強く、相場が堅調に推移。こうした状況下、アジアから米国向けの輸出が継続されると見られる。
アジアのブタジエン相場は供給にタイト感が見られないが、原料コスト高および誘導品相場が堅調に推移するなか、ブタジエン相場に上げ余地がある。こうした状況下、売り手は販売を急がず、様子見姿勢を取っている。中国では、旧正月連休明け後、原油高および天然ゴムなど商品先物相場が上昇したことにより、上げ基調となった。