LPG=12月14~18日: 極東着相場が週の後半に急伸
CFR極東:
極東着相場は週の後半、需給の逼迫を背景に急騰した。Rim Asia Indexは17日時点でプロパン、ブタンとも559.50ドルと11日比33.75ドルの大幅上昇。クリスマスを前に、パナマ運河での滞船日数が再び6~10日に伸びているようだ。これに伴い、冷凍玉の到着スケジュールに遅れが出始めているもよう。供給が引き締まりつつある一方、買戻しを狙うトレーダー勢は手持ち玉の確保を急ぎ、買唱えを引き上げている。1月後半日本着相場は17日に前日比33ドル急伸した。2月上旬台湾着プロパン2万2,000トンは16日、2月CP対比70ドル台後半のプレミアムに相当する水準で成約された。
FOB中東:
極東着相場の上昇を背景に、1月CP予想は先週、プロパン、ブタンとも480~485ドルに上方修正された。ただ、中東産カーゴのスポット供給に引き締まりは見られない。カタール産ガス1社が15日締め切りの入札を通じ、1月半ば積みプロパン/ブタン各2万2,500トンを1月CP対比30ドル台後半~40ドル台前半のディスカウントで欧メジャー1社に販売したと伝えられている。加えて、このカタール産ガス社は1月半ば積みプロパン/ブタン各2万2,000トンも同様の価格帯で欧トレーダー1社に追加販売したもよう。
日本国内:
京浜の12月渡し陸上相場はプロパンが52,000~52,300円に小幅上昇した一方、ブタンは54,000~54,600円と横ばい。1月仕切り価格が12月仕切り価格を大きく上回るとの予想を受けて、売り手は先高観からプロパンを52,000円台前半~半ばで販売打診している。需要面では、気温低下を受けて、民生用プロパン出荷が堅調な一方、新型コロナの感染拡大に伴う経済活動の影響で、業務用プロパンおよびタクシー用オートガス向けブタンの出荷はすでに下振れしているようだ。