原油・コンデンセート=12月14~18日:栄盛石化が北海産と米国産原油を調達
中東原油/コンデンセート 2月積みカタール産アルシャヒーンの市況連動相場が上昇した。アジアにおける中間留分や重油の精製マージンが堅調なことから中重質油種の需要は底堅く、アルシャヒーンの相場も上昇した。カタール国営石油会社(QP)が15日に締め切った販売入札で、対象となる2月積みアルシャヒーン2カーゴを販売した。買い手は中国国際連合石化(ユニペック)と出光興産で、価格はドバイ市況に対して1.20~1.30ドルのプレミアムと伝えられた。この入札に先立ち、入札前交渉でENEOSグループなど複数の日本の需要家がアルシャヒーンを手当てした。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 中国の栄盛石化(Rongsheng Petrochemical)が、15日に締め切った3月着の買付け入札で、北海産フォーティーズと米国産WTIミッドランドを各200万バレル手当てした。価格の詳細は不明ながら、フォーティーズの売り手は欧州のビトール、WTIミッドランドの売り手はオクシデンタル石油と伝えられた。栄盛石化は先月行った2月着の買い付け入札では既報のとおり、アブダビ産マーバンとイラク産バスラライトを手当てしていたため、同社は今回も中東産サワー原油を手当てすると期待していた市場参加者も多かったようだ。「中東産原油の足元の相場はかなり割高になってきたため、割安とみられるこれらアービトラージ玉を手当てしたのだろう」とシンガポールのトレーダーは指摘した。
南方原油/コンデンセート PTTは、15日に締め切った入札での2~3月着となる軽質スウィート原油およびコンデンセートの購入を見送った。対象はIRPC向けとなる2月20日~3月10日着の30万~100万バレルだった。価格など応札された条件が、PTTの希望に満たなかったためとみられる。「南方産原油を中心に、応札価格が総じて高かったようだ」(シンガポールのトレーダー)。ただ、PTTは入札後に応札者との間で個別交渉を続けているもよう。PTTは前回の1~2月着のIRPC向けスウィート原油およびコンデンセートの買付け入札で、リビア産ブアティフェルおよびアルジェリア産サハランブレンドを購入していた。 |