石油化学=9月14~18日:オレフィン全般が強含みに、品薄感が継続
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は小幅なレンジ内で推移した。韓国積み品の輸出先となる米国向けのアービトラージは閉じた状態となっているうえ、中国も沿岸部在庫は高水準で推移している。このため、需要は低調な状況が続いている。パラキシレン(PX)相場は週半ばに上伸したものの、ナフサとの価格差は依然狭い状態が続いている。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は、需給の引き締まりを受けて上昇した。供給面では、アジア域内でエチレン設備の定修が相次ぐうえ、欧米などからの域外品の流入量も引き絞られている。一方で、エチレン誘導品の需要は堅調に推移しており、誘導品メーカーの買い気も底堅い。ただ売り物が限られるなか、商談は低調となっている。
サウジアラビアのペトロラービグが実施した10月6~7日積みの販売入札は、FOBベースで720ドルを下回る価格で落札されたと伝えられた。
アジアのプロピレン市場は、いずれも強含んだ。
北東アジア市場では、輸入品の供給に依然として引き締まり感がある一方、台湾からスポット需要が見られ相場が押し上げられた。また、中国山東地域相場が今週に入り今日含んだことも売り手を強気にさせている。
東南アジア市場では、エクソンモービルがシンガポールにあるナフサクラッカー1基が定修入りおり、プロピレン供給に引き締まり感がある。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
北東アジア市場は、売り物が極めて少ないなか、売り手は強気な姿勢を見せている。一方、10月着の必要量を買い終えていない需要家が多く、ブタジエン需給に引き締まり感が強い。こうした状況下、相場がもう一段と上昇した。
東南アジア市場では、タイPTTGCが先週末に締め切った販売入札は東南アジア向けに転売されたと聞かれる。