原油・コンデンセート=5月18日~22日:ベトナム産ソンドックの供給が7月積みで終了
中東原油/コンデンセート 7月積みアブダビ産マーバンの市況連動相場は上昇した。産油国の減産の影響で需給が逼迫し、相場が押し上げられた。20日の市場では、ナヤラエナジーと見られるインドの需要家が7月積みマーバンを購入した。売り手の詳細は不明だが、価格はOSP指標に対して1.50ドル前後のプレミアムだったようだ。北東アジアの需要家は「サウジアラビア産やアブダビ産原油のターム供給は、中国のみならずインドや東南アジア向けなどアジア全体で削減されている。そのため、マーバンなどアブダビ産原油のスポット相場が押し上げられている」と指摘した。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 7月積みの東シベリア産エスポの市況連動相場が大幅上昇した。中国の需要回復に加えて、競合する中東産原油の相場上昇が背景にあるようだ。露生産者スルグトネフテガスが19日に締め切った追加の販売入札で対象となる6〜13日積みと9〜16日積みの2カーゴをドバイ市況に対し3.00ドルを小幅に上回るプレミアムで販売した。落札者はトレーダーとみられるが、これらのカーゴはいずれも中国の振華石油(Zhenhua)に仕向けられるとの見方が寄せられた。一方、中国の買い気が一服する傾向にある。多数のタンカーが中国沖で荷揚げを待つとの情報が伝えられるなか、足元のエスポの価格に割高感があるとの見方も出ている。「一部のトレーダーが中国向けのショートポジションを持っており、ショートをカバーする必要から高値を払った」と北東アジアのプレーヤーは伝えている。
南方原油/コンデンセート 7月積みベトナム産原油の商いでは、ベトナムの国営PVオイルが19日に締め切ったルビーの販売入札で対象となる19〜25日積みの30万バレルを販売したようだ。価格はDTDブレントに対して2ドル超えのプレミアムだったとの見方が寄せられた。落札者として中国国際石油化工(ユニペック)の名前が挙げられた。前回の6月積みのルビーの販売入札では、DTDブレントに対して1ドル台半ばのディスカウントで落札されていた。一方、ベトナム産ソンドックの供給が7月の船積みをもって終了する。油田の経年化に伴う枯渇によるもの。前回の供給は1月、その前は2019年の9月と、このところ船積みのペースは4~6カ月に1度にまで落ち込んでいた。 |