飯野海運=三井物産向け新造アンモニア運搬船が竣工
飯野海運は、韓国の現代尾浦造船に発注していた23,000㎥型アンモニア運搬船「GAS INNOVATOR」が16日竣工し、運航を開始したと発表した。また同日、本船の竣工にあたり、現代尾浦ウルサン工場にて命名竣工式を行った。
本船は、アメリカン・ビューロー・オブ・シッピング(ABS)によるアンモニア燃料船化の基礎認証を受けて3年前当時に設計・建造された世界初のアンモニア運搬船で、ゼロエミッションとして注目されるアンモニア燃料への将来的な切り替え対応可能な本邦海運会社が建造する初の環境負荷低減型の船舶だと、同社担当者はいう。同担当者は、アンモニア燃料への切り替え工程や付随するコストについては、これから実機が投入される見通しのため詳細は明らかとしていない。一方、アンモニア運搬船の建造コストについては、発注先の韓国などでのインフレや船型によるコスト差はあるものの、特段、既存燃料船と比較して割高ではないとしている。
本船は、三井物産が扱う主に東南アジアから日本を中心とする北東アジアへのアンモニアの輸送に従事し、化学・肥料を主とする需要家向け供給のほか、JERAとIHIが2023年度から碧南火力発電所4号機で予定している燃料アンモニアの大規模転換技術の確立に向けた実証試験で使用される燃料アンモニアの輸送にも従事する見込み。
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