岩谷産業は5日、グループ会社でプレス機や切断機を製造販売するコータキ精機と共同で、水素ガスを利用して鋼板を切断する｢水素切断機｣を開発し、同日から販売を開始したと発表した。開発した水素切断機は鉄骨橋梁、建機などの厚板鋼板を切断する設備。アセチレンや液化石油ガス(LPG)といった従来のガスの代わりに100％の水素ガスを使用した切断が可能となり、切断時に二酸化炭素(CO2)を排出しない。水素ガス自体の熱が集中しやすいという特性により従来のガスと比較して切断の歪みが少なくなる利点があるという。デジタル式の質量流量計・流量制御機器(マス・フロー・コントローラー)により水素ガスの流量を制御し、切断条件の再現性を高めた。加えて火口の選定と安全逆火防止装置、ガス検知器の2重設置対策により安全性の向上も図った。

写真の出所:　　岩谷産業　記者発表