脱炭素エネルギーへの移行に伴う問題点
第7回「水素・燃料電池(Fuel Cell)の実用化に向けて」
これまでは温室効果ガス(GHG)削減に対する取り組みとして、LNG/LPGなどのガス燃料、アンモニア、バイオディーゼル、水素などの脱炭素エネルギーの運用について詳しく述べてきた。一方、脱炭素エネルギーとは言えないが、環境を汚染する廃棄物を排出しない「ゼロ・エミッション」を実現する手段として、燃料電池(Fuel Cell:以下FC)の実用化への取り組みについても取り上げてみたい。
FCは既に熱源設備として運用されており、それ自体は新しい技術ではない。一般的に本船は、主機(メイン・エンジン)、船内で必要とされる蒸気を供給する補機(補助ボイラー)、電力を賄うための発電機(ジェネレーター)を備えており、いずれも重油燃料が使用されている。現在計画が進んでいるFC推進船は、主機だけでなく、船内の基幹エネルギーシステムを全て電化することで、「ゼロ・エミッション」を実現するものだという...
※『バンカーレポート』、『CROSS VIEW重油』では脱炭素エネルギーへの移行に伴う問題点を定期的に取り上げております。
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