3日 原油は反発 ポジション調整の買いで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(4月限)は前日終値と比べ6セント高の59.81ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(5月限)は同16セント高の62.86ドル/バレルと、いずれも反発している。 石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が4日に開く閣僚会合では、4月からの協調減産幅を縮小させると目されている。これにより前日の欧米時間の取引では需給緩和観測から売りが先行となった。しかし、アジア時間3日午前の取引では、買戻しが優勢となり、原油相場は小幅に上昇している。野村證券経済調査部の大越龍文シニアエコノミストは「OPECプラスの閣僚会合を前にした原油の微妙なポジション調整が入っている」と指摘する。4月以降に縮小される減産幅は、2、3月にサウジアラビアが自主的に行った減産100万バレルとOPECプラスの公式な減産幅50万バレルを加えた計150万バレルになると予想されている。ただこれらの材料は織り込み済みのようだ。「縮小幅が150万バレル程度ならば、原油相場が大きく下がる可能性は低い。ただし、縮小幅が予想よりも多ければ原油相場は大きく下がるかもしれない。」(大越氏)。 日経平均株価は前日比51円54銭高の2万9,459円71銭で推移している。ドル円相場は1ドル=106.81円と、前日の17時時点(106.85円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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