LPG=9月9~13日:CP予想上のプロパンとブタンの格差解消
CFR極東:
先週の極東着市場は、供給増を受けプロパンが下落した。Rim Asia Indexは9月12日時点で、プロパンが639.00ドルと9月6日比8.00ドル安となった。一方、ブタンは639.00ドルと同2.00ドル高。ブタン付きカーゴの需給引き締まりを背景に相場は切り上がった。10月後半着では、少なくともトレーダー2社がプロパン単体を販売可能。一方、買い戻し需要を抱えるトレーダー勢も見えており、プロパン2万3,000トンの商談は10月極東着市況対比6~8ドルのプレミアム(12日時点で633~635ドルもしくは10月CP対比32~34ドルのプレミアムに相当)で展開されている。しかしながら、ハリケーンの影響で米国からの輸出に遅れが生じる可能性があることから、この先供給が引き締まるとみる向きもいた。
FOB中東:
インド輸入業者勢からの需要が強い一方、中東産ガス社や中東からターム玉を引き取るトレーダー勢はスポット市場で販売打診に動いていない。このなか、中東積みのブタン付きカーゴの需給は引き締まっており、CP予想上のプロパンとブタンの格差も解消されていると市場関係者は指摘した。10月CPは現時点で、プロパン、ブタンとも600ドル前後と予想されている。
日本国内:
9月渡しの京浜の陸上スポット相場は、プロパンが92,600~93,000円、ブタンが94,700~95,300円といずれも前週から軟化。川崎出しの売り手が見えている。ディーラー勢はプロパンを93,000円台、ブタンを95,000円台前半で販売打診中。一方、元売り各社の10月仕切り価格が9月のそれを下回るとの先安観が生じているものの、買い手が少ないなか、唱えを切り下げて商談入りを急ぐ売り手はいまのところ現れていないようだ。実需は弱く、9月のプロパン出荷は前年同月の水準を下回る可能性があるもよう。