【アロマティクス】

　韓国積みのベンゼン相場は週明け下落して取引が始まったものの、その後は原油相場が上昇したのに伴い、ベンゼン相場も反発した。北東アジア着のパラキシレン（PX）相場は週明け後に下落、その後は小幅な動きとなった。川下のポリエステル製品の荷動きが鈍くなっており、需要の減退が重石となった。

　

【オレフィン】

　北東アジア着のエチレン相場は堅調に推移した。日本の一部エチレン設備がトラブルのため稼働停止しているほか、9月以降に日本と韓国のエチレン設備で定修が予定されており、供給にタイト感がある。一方、台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)と韓国のハンファトタルエナジーズは、それぞれ販売入札を実施した。

　

　アジアのプロピレン市場は強含んだ。

　北東アジア着の市場では、台湾および日本向けにスポット需要があるなか、相場の基調が強まった。台湾では、台湾中油が大林にある残渣油流動接触分解装置(RFCC)の再開時期が延期されており、プロピレン供給に不足感がある。日本では、複数のナフサクラッカーが不具合で稼働停止となっており、供給にタイト感がある。

　韓国積みでは、石化メーカー2社が9月積みをスポット販売した。

　

　アジアのブタジエン相場は様子見ムードが強い。

　北東アジア着の市場では、需要家が9月着の供給にタイト感がみられないと買いを急いでいない。一方、売り手も販売に消極的となっており、静かな展開となった。

　東南アジア市場では、石化2社が販売入札を実施した。