LPG=7月29日~8月2日:極東着の買い気は堅調
CFR極東:
先週の極東着市場はプロパンが需要増で強含み。Rim Asia Indexは8月1日時点で、プロパンが653.75ドルと7月26日比3.75ドル高となった一方、ブタンが627.75ドルと同比6.25ドル安。8月CPならびに9月CP予想上でプロパンとブタンの格差が20ドルに開いたことから、ブタンの相場は切り下がった。トレーダー勢や中国プレーヤーが相次ぎプロパン単体の買い付けに動いた。華東の石化1社は入札を通じ、9月6~15日着プロパン4万6,000トンを9月極東着市況対比1桁台後半のプレミアムで買い付けた。東北と寧波でプロパン脱水素(PDH)プラントを操業する1社も9月前半着プロパン4万6,000トンを9月極東着市況対比10ドル台前半のプレミアムで購入済み。このほかにも、中国向けにターム供給契約を抱えるトレーダー勢が買い戻しに動いており、買い気は強い。
FOB中東:
8月CPはプロパン590ドル、ブタン570ドルで確定した。プロパンは前月から10ドル、ブタンは同5ドルいずれも上昇した。プロパンの8月CPが市場予想を上回った背景には、サウジアラムコからのプロパン供給が限定的だったものの、中国のプロパン脱水素(PDH)プラントの需要が堅調だったことがあるようだ。9月積みでは、スポット玉を物色している買い手は多くない一方、中東からのターム玉を引き取るプレーヤーが転売を検討している様子。このなか、プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談は9月CP対比1桁台半ばのプレミアムで展開されている。
日本国内:
8月渡しの京浜相場はプロパンが100,800~101,800円、ブタンが100,500~101,500円といずれも前週比で急落した。需給の緩みが背景。ディーラー間の売唱えはプロパンが101,000円台後半、ブタンが101,000円台半ばで伝えられた。一方、プロパンとブタンの買唱えはともに100,000円台にとどまっている。実需面では、7月の民生用プロパンの需要が伸び悩んだだめ、末端需要家の在庫は高水準になっている様子。