LPG=7月15~19日:需要弱く極東着は軟化
CFR極東:
先週の極東着市場は需要の弱さで軟化した。Rim Asia Indexは7月18日時点で、プロパンが643.75ドルと7月12日比5.75ドル安、ブタンが628.75ドルと同比5.75ドル安となった。中国プレーヤーによる8月後半着の需要が残り少ないことが弱材視され、相場は下落した。一方、週の後半には買い戻し需要を抱えるトレーダー勢がスポット市場に増加した。ブタンでは、韓国の石化1社や台湾の輸入業者が8月後半着の買い付けに動いたものの、ブタンリッチカーゴを抱える売り手が残っていたため、需給にタイト感は無かった。このブタンリッチカーゴは最終的に日本元売り1社が購入したとの見方がある。
FOB中東:
8月CPはプロパン585~590ドル、ブタン570~575ドルと予想されている。8月積みでは、プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談が8月CP対比1桁台半ばのプレミアムで展開されている。中東産ガス社勢のアクセプタンスが出揃ったなか、カーゴの供給スケジュールが決定したため、以前よりもスポット商談は少なくなっているという。サウジアラムコは7月25日および7月29日にターム顧客へ8月CPの聞き取り調査を実施予定だ。ターム商談では、インド国営石油会社(IOC)がFOB中東ベースで実施していた入札を通じて、2025年1~12月のプロパン/ブタン各2万2,500トンの計12カーゴの買い付けに動いていた。
日本国内:
7月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが99,200~99,800円と前週からもち合った。売り手はプロパンを99,000円台後半、ブタンを100,000円台後半で販売可能。一方、買い手は様子見姿勢が強いようだ。このなか、スポット市場の動きは鈍くなっている。ENEOSグローブの千葉ターミナルでは、ガスの漏洩が原因で出荷が停止中。新たな補修工事が必要とされており、7月中の出荷再開は困難との見方が伝えられている。