原油・コンデンセート=7月1~5日:9月マーバン原油相場、前月比で反発
9月積みマーバン原油の相場は、ドバイ市況に対して1.50~1.60ドルのプレミアムとなるなど、8月積みに比べ60~80セント高い水準となった。シンガポールにおける軽油のクラックスプレッドが前月の同時期に比べ2~3ドル良化していることに加え、競合となるWTIミッドランド原油など米国産軽質原油の相場が強含んでいることもあり、評価を引き上げるプレーヤーが目立った。9月積みマーバンの相場反発は、8月積みとして売れ残っていたカーゴが6月末にかけて一掃されたことも大きく寄与。荷余り感が一気に払拭されたことから、市場のセンチメントが強気に振れた格好だ。仏トタルエナジーズは6月末、余剰となっていたマーバン原油およびアッパーザクム原油を購入して、大型原油タンカー(VLCC)に仕立てて、まとめて欧州の自社製油所へ仕向けた。
【アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ】 10月着の米国産原油のアジア向けの商談は、米エクソンモービルがWTIミッドランド原油200万バレルを手当てした。売り手は米オクシデンタル。DTDブレント指標に連動した価格で手当てした。米国産原油は7月入り後、売唱えが切り上がった。10月着のWTIミッドランド原油はCFRベースでドバイ市況に対して4.50ドルから5.00ドル近いプレミアムまで上昇した。米国国内の需要が増加していることが売唱えを押し上げた。
【南方】 9月積みマレーシア産原油の商談では、キマニス原油の供給プログラムが7月上旬に確定する。9月積みキマニスの供給量は例月の水準を下回る見通しで、8月積みと同程度のカーゴ数に留まる公算が大きい。キマニス原油のガス田で実施されている修繕工事が少なくとも8月末まで継続することが影響するようだ。8月積みキマニスの供給は計4カーゴと例月の6~7カーゴを大幅に下回っていた。
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