LPG=7月1~5日:極東着は上昇、トレーダー勢の買い気が強く
CFR極東:
先週の極東着市場は買い気の堅調さから上昇した。Rim Asia Indexは7月4日時点で、プロパンが656.50ドルと6月28日比5.00ドル高、ブタンが641.50ドルと同比25.00ドル高となった。ブタンは需給引き締まり感が強く、プロパンに比べ上げ幅が大きかった。トレーダー勢を中心に8月前半着のスポット調達が活発で、相場が切り上がった。中国向けでも、華東の石化1社や寧波でプロパン脱水素(PDH)プラントを運営するフォルモサ寧波(FIC)が8月前半着の買い付けに動いた。ブタンは、プロパンに比べ供給が少ない一方、極東輸入業者がブタン付きカーゴの買い付けを検討しているもよう。このため、需給タイト感が以前より強まった。
FOB中東:
8月CP予想はプロパン589ドル前後、ブタン574ドル前後。8月積みでは、売り手と買い手がともに市場に現れている。プロパン/ブタン各2万2,000トンにおいて、買い手は8月CP対比ディスカウントでの購入を検討している一方、売り手は8月CP対比プレミアムでの販売を希望している様子。このなか、8月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は8月CP対比フラット前後、と一部の市場関係者はみている。
日本国内:
7月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが98,700~99,500円、ブタンが99,700~100,600円とともに前週から急落した。売り気の強さが相場を押し下げた。販売が振るわず、売り手が唱えを切り下げて販売を急いでいるようだ。ディーラー間の売唱えはプロパン99,000円台半ば、ブタン100,000円台半ば~後半まで下落している。末端需要家向けの販売競争が強まっていることが、スポット相場を押し下げているとの見方が寄せられた。