国内石油製品=9月13~17日:灯油商戦、各社で相場観の乖離激しく
東名阪の陸上製油所出しガソリンは底上げ基調を強めた。天候不順や台風襲来などで小売販売は伸び悩むものの、原油相場の上げ基調に合わせ、元売り各社の仕切り引き上げ観測が材料視された。ENEOSの製油所では二次装置のマイナートラブルも頻発し、海上市場でガソリンの市中買いに動いていることも余剰玉の後退に繋がっている。
9月中旬に入り、灯油商戦が気になるところだが、北海道では動意に乏しく、輸入玉とみられる出物が相場を形成している。気象庁が発表した1カ月予報では10月中旬まで気温が平年より高めと予想され、今冬商戦に赤信号だ。
最大消費地の北海道で灯油市況が盛り上がらないため、京浜や西日本から海上転送を検討する商社間では価格交渉が極めてシビア。しびれを切らした一部商社からは投げ売りとも見て取れる割安取引が表面化している。13~17日にかけて、京浜地区の海上灯油は67,000円台の取引に対し、60,000円の取引も浮上するなど、各社の立ち位置で相場観に大きなずれが生じた。
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