石油化学=9月6~10日:ブタジエン下落、需給緩和感強まる
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は一時1,000ドル台を付ける場面もみられた。中国の大連商品取引所でスチレンモノマー(SM)が急伸したことを受けた。ただ、その後は先物相場や原油相場が下がったことから、ベンゼン相場も水準を下げた。北東アジア着のパラキシレン(PX)相場は軟化。川下の繊維製品の需要が振るわず上値の重い展開となった。
【アロマティクス】
北東アジア着のエチレン相場は、10月1日から中国が国慶節の連休に入るため、需要家は在庫を積み増したいとの思惑を受けて上昇した。また、誘導品のうち塩ビ樹脂(PVC)相場は先高観が強まっていることも下支えした。北東アジア着の取引では詳細不明ながら1,080ドルで成約の噂が流れた。このほか、台湾積みではフォルモサ石油化学が入札を通じ9月後半~10月前半積みのカーゴを1,011ドルで販売した。
アジアのプロピレン相場は全体的に静かな商況となった。
アジアのプロピレン市場では、中国需要家は国内品の供給に潤沢感があることを背景に輸入品に対する買い気が乏しい。一方、売り手も船不足や原料コスト高を背景に積極的に販売しょうとしない。
韓国では、メーカー1社が10月積みについて販売入札を実施したが、応札価格が安かったため、キャンセルされた。
アジアのブタジエン相場は引き続き軟調となった。
北東アジア市場では、アジアから米国向けのアービトラージが閉じているなか、供給に潤沢感が強い。一方、多くの需要家は契約品で賄っており、需給に緩和感がある。こうした状況下、相場の基調が弱まった。
東南アジア市場では、需要が振るわないなか、供給に余剰感が強い。