LNG=11月30~12月4日:北東アジア着相場は反発、供給懸念が強く
DES北東アジアのスポット市場は急騰した。商いの中心となる1月後半着の相場は7.70~8.00ドルと先週末から90セント反発した。欧ビトール、英BPなど一部ポートフォリオプレーヤーが唱えを上げて買い戻しを続けた。豪イクシスプロジェクト(年産890万トン)の供給に支障が出ているとの見方が根強く、北東アジア向けの供給懸念が強まった。こうしたなか、韓国ガス公社(KOGAS)や台湾中油(CPC)といった大口需要家が大量買いに動いたことで、期近は需給が引き締まり、市場のセンチメントが強気に振れた。豪資源大手BHPビリトンが今週に入り、北西豪州大陸棚プロジェクト(NWS、年産1,630万トン)で12月下旬から1月に船積みする1カーゴをスポット販売した。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 国営パキスタンLNG(PLL)が12月28日締めで買付け入札を開示した。対象はガスポート基地(年間受入能力560万トン)へ2月15~16日と同23~24日に到着する2カーゴ。応札価格の有効期限は1月11日。PLLは10日締めでも1月~2月着計6カーゴの買付け入札を実施している。
欧州では再輸出の動きが活発化した。北東アジアや南アジア着相場に比べ、欧州着相場が大幅に低く推移するとともに、これら地域間の相場格差が拡大する傾向にあることから、複数のポートフォリオプレーヤーが再輸出玉をアジアに仕向け、転売益の確保に動いた。スポットの傭船相場は強含んでいるものの、ポートフォリオプレーヤーの多くは、傭船相場の安い時期に確保している船舶が少なく無いことから、転売益が見込める商況。DFDE型「レナリバー」号(容量15万5,000立方メートル)は、ベルギーのジーブルージュ基地(年間受入能力710万トン)で11月上旬に再輸出玉を積載し、中国に向け航海中。 |
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