石油化学=11月23~27日:オレフィンが強い、設備不具合で品不足続く
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は上伸。原油相場が一段切り上がったほか、米国ベンゼン相場も上昇している。また主要な誘導品であるスチレンモノマーの採算性は依然として高いことなども好材料だ。パラキシレン(PX)相場も原油高が上げ材料となっているものの、鄭州商品取引所のPTA先物相場はおおよそ同値圏で推移しており、上げ幅は限られた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は、不足感を受けて上昇した。韓国では依然として複数のエチレン設備が停止している。これに加え日本のエチレン設備1基で不具合が発生し、12月初めごろから4週間程度、補修のため停止すると伝えられた。このなか石化メーカーがエチレンの不足を補うため買付けを進めている。
アジアのプロピレン相場はいずれも強含んだ。
北東アジア市場では、韓国に続き日本のプロピレン設備でもトラブルが多いなか、供給タイト感が強い。加えて中国国内相場が堅調に推移しており、相場の基調が強まった。
韓国積みでは、メーカー2社が2021年の長期契約の交渉を始めた。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
北東アジア市場では、韓国需要家の買い気が続いている一方、日本のナフサクラッカー1基がトラブルで12月初めから稼働停止する予定であるため、需給引き締まり感がさらに強まった。こうした状況下、成約水準がもう一段と高くなった。
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