石油化学=11月16~20日:オレフィン一段高、北東アジアで設備不具合頻発
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は一時、続落する場面がみられた。前週までの相場上昇の要因だった誘導品であるスチレンモノマー(SM)相場の下落に下押された。パラキシレン(PX)相場は小じっかりとした展開。鄭州商品取引所でPTA先物相場が堅調な推移をみせたことを受けた。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は大幅に上昇した。韓国では複数のエチレン設備が停止しているため、供給に品薄感が強い。中国では誘導品相場の堅調さを受け国内相場が上昇しているため、輸出意欲が減退していると聞かれる。台湾のフォルモサ石油化学が当週実施した12月積み品の販売入札は、FOBベース905ドルで落札されたと伝えられた。
アジアのプロピレン市場は、北東アジアおよび東南アジア着は強含んだが、韓国積みは小幅ながら下落した。
北東アジア市場では、輸入品の供給にタイト感がある一方、韓国向けの需要が引き続きみられるなか、売り手は強気な姿勢を崩さない。しかし、中国需要家の買い気が乏しいため、相場はじり高となった。
韓国積みは北東アジア着相場との格差が縮まっていたことから調整が入った。
東南アジア着では、売り買いの唱えが薄く、北東アジア着に連動した。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
アジアのブタジエン市場は、供給にタイト感が強い一方、韓国のLG化学が引き続き不足分を買い付けており、相場の基調が強い。こうした状況下、韓国向けに1,350ドルで成約されたもよう。
一方、インドハルディア石油化学が実施した販売入札は東南アジア着市況連動価格で落札されたという。