LPG=11月16~20日: 相場は急反落、需給の緩みを受け
CFR極東:
極東着相場は先週、需給の緩みを背景に大幅反落した。Rim Asia Indexは19日時点でプロパンが441.00ドルと13日比36.25ドル安、ブタンが461.00ドルと同36.25ドル安。余剰玉を抱える極東輸入業者勢がプロパン単体の転売に動き、スポット供給が増えた。少なくとも3カーゴの12月後半着プロパン2万3,000トンが成約。成約価格は16日時点で460ドルだったが、翌日には450ドルに下がった。その後、積極的な買い手は市場に見当たらず、需給緩和感が漂っている。
FOB中東:
極東着相場の下落を受け、12月CP予想はプロパン430ドル、ブタン440ドルに下方修正された。カタール産ガス1社が入札を通じ、12月下旬積みプロパンリッチを販売したもよう。ただ、価格や買い手など詳細は不明。この他、12月積みプロパン/ブタン各2万2,000トン1~2カーゴが今月半ばに成約されていたようだ。価格は12月CP対比9ドルのディスカウントだったと伝えられている。
日本国内:
京浜の11月渡し陸上相場はプロパンが48,800~49,300円と横ばい。手持ち玉を抱える一部の売り手はプロパン49,000円台前半、ブタン51,000円弱で唱えているが、販売を急いでいない。一方、元売り1社は川崎出しプロパン50,000円台前半、ブタン52,000円前後でのスポット供給を終了。需要面では弱材料が山積みだ。連日の高気温の影響で民生用プロパンの出荷が減少し、ブタンは先行きタクシー用オートガス向けの出荷減退が懸念されている。また、12月仕切り価格が足元のスポット相場を上回ると予想されているものの、実需が弱いことから、仮需の発生は限定的との見方が寄せられた。