LNG=11月9~13日:北東アジア着相場は軟化、マレーシアの供給回復との見方で
DES北東アジアのスポット市場は弱含んだ。商いの中心となる12月後半着の相場は6.60~6.70ドルと前日から50セント前後軟化した。障害に伴い一部設備の稼働が停止しているマレーシアのビンツルプロジェクト(年産2,800万トン)の生産量が近く回復するとの見方が強まり、市場のセンチメントが僅かながら弱気に振れた。相場に先安感が広がり始めたことから、日本の電力会社を始めとした需要家が買付けを先送りにすると同時に、買戻しの需要を抱える欧系トレーダー数社も買唱えを切り下げる傾向にあるようだ。12月後半着は、英BPが月末積みに対し6.90ドルで買いを唱えるなど、先に唱えていた水準を小幅切り下げた。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 国営パキスタンLNG(PLL)は、パキスタンのガスポート基地(年間受入能力560万トン)へ1~2月に到着するカーゴの買付け入札を開示した。対象は1月8~11日、12~14日、15~18日、20~21日、26~27日、1月29日~2月1日の計6カーゴで、応札の締め切りは12月10日。PLLがスポット購入の頻度を高めていることについては、同社が欧ガンボーと結んでいた短期契約を更新せずにスポット購入で需要を賄う方針に変更したことが理由とみられる。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 トルコ国営企業ボタシュは、5日締めで実施した11月~2月着計6カーゴの買付け入札の落札を見送った。応札価格を割高と判断したもよう。一方でボタシュは、応札した一部企業と個別に交渉を進め、1~2月着各1カーゴをスポット購入した。今回の入札でボタシュは、エトキ基地(年間受入能力570万トン)やマルマラ基地(同460万トン)などトルコの輸入基地4カ所向けに計7カーゴを買い付ける意向だった。
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