LNG=11月2~6日:北東アジア着相場は続落、市場心理が弱気に
DES北東アジアのスポット市場は続落した。商いの中心となる12月後半着の相場は6.55~6.65ドルと先週末から55セント下落した。北東アジア着相場の急騰を受け、日本の電力会社など一部買い手が割高感からスポット購入を控え始めた。買戻しの需要を抱えるポートフォリオプレーヤーに加え、韓国や中国の独立系エネルギー企業が依然としてスポット購入に動いているものの、高値警戒感から買付けに慎重な姿勢を取る需要家が増えている。豪ゴーゴンプロジェクト(年産1,650万トン)の供給が通常の水準を下回っている上、プレリュードプロジェクト(同390万トン)の生産停止が長期化するなど供給に支障が出ており相場が今後も大幅に下落する商況ではないが、市場のセンチメントが弱気に傾いた。 【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 パキスタンLNG(PLL)が2日に締め切った12月3~4日、8~9日、13~14日、18~19日、24~25日、30~31日にガスポート基地(年間受入能力500万トン)へ到着する各1カーゴを対象とした買付け入札は、3~4日着は英ソカール、8~9日着は欧トラフィギュラ、残りの13~14日、18~19日、24~25日、30~31日に到着するカーゴは欧ビトールの応札価格が最安値となった。ソカールの応札価格はブレント原油価格の16.8403%、トラフィギュラの応札価格は同16.9870%、ビトールの応札価格は13~14日着が同16.9720%、18~19日着が同16.5513%、24~25日着が同15.9759%、30~31日着が同15.8761%となった。今回の入札ではトラフィギュラ、ソカール、ビトールの他に欧ガンボー、スイスのDXTコモディティーズ、伊エニ、仏トタルが応札していた。応札価格の有効期限は11月18日となっている。
トルコ国営企業ボタシュは、11月~2月に到着するカーゴを対象に買付け入札を開示した。ボタシュが運営するエトキ基地(年間受入能力570万トン)やマルマラ基地(同460万トン)など、トルコの輸入基地4カ所向けに計7カーゴを買い付ける。11月後半着1カーゴの他、12~2月着は各月前半と後半で各1カーゴを調達する意向。応札の締め切りは5日。ボタシュは、カタールガスなどと長期契約を結び需要の大半を満たす一方、相場や需給の動向次第ではスポット購入も続けている。 |
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