石油化学=11月2~6日:韓国工場で火災、一部需給のひっ迫も
【アロマティクス】
韓国積みのベンゼン相場は上昇した。韓国の石化工場で火災が発生し複数の石化設備が停止した。誘導品のスチレンモノマー(SM)設備の稼働にも影響が出ていおり、SM相場は大幅続伸となり、ベンゼンも追従する格好となった。パラキシレン相場はおおよそ原油などの値動きに合わせた動きとなった。
【オレフィン】
北東アジア着のエチレン相場は弱含んだ。期先着の域外品の売り物が増加しており、供給の潤沢感が高まっていることを受けた。当週の商談では、12月着品が740~750ドルで成約されたと伝えられた。このほか、中国のメーカー1社がエチレンの余剰を抱えている。余剰となったカーゴは国内やアジア市場に向けて販売されているとの情報も聞かれる。
アジアのプロピレン市場は、中国需要家の買い気が乏しいなか、週前半まで商談が薄く、静かな商況となった。しかし、週後半に韓国LG化学の工場で火災が発生したことを受け、同社がスポット玉を買い付けるのではとの期待感から売り手が強気に転じた。一方、需要家は買い引き合いがあるものの、依然として中国国内品の供給に潤沢感があるとの観測からアイデアを引き上げてまで買い付けようとしない。
韓国では、設備の定修に加え、トラブルが相次いでいるなか、供給タイト感が続いている。
アジアのブタジエン相場は、いずれも強含んだ。
アジアのブタジエン市場は、韓国のLG化学の工場で発生した火災により、供給タイト感がさらに強まり、相場が押し上げられた。このなか、韓国需要家が緊急にスポット玉の買いにでており、11月着および12月着とも1,300ドルで成約された。
東南アジア市場では、メーカー1社が11月後半積みを1,160ドルで販売した。