国内石油製品=10月26~30日: 陸上 11月商談初日は売り優勢、元売りの仕切り下げ観測を受け
【陸上】
東名阪の製油所出しは10月商談が最終局面を迎えた。月内販売にめどを付け、スポット市場から撤退する動きがみられたことなどからエリアや油種によってタイト感が台頭。相場が上昇する油種がみられる一方、販売不振に伴う余剰感が最後まで解消されず、上値が重たい油種もみられた。30日には、11月渡し商談がスタートした。同日に原油、先物相場が急落したため、ENEOSをはじめとした主要出し元各社が翌週の仕切り価格を大幅に引き下げるとの観測が浮上。月間平均市況にリンクした玉を月初から放出する動きが加速し、月末と比べ相場が一段切り下がった。在庫玉の処分売りと相まって、市場は乱売合戦の様相を呈した。
【海上】
総じて軟調に推移した。ENEOSをはじめとした主要出し元各社が仕切り価格を前週から1,000円引き下げたため、コスト面で下押し圧力がかかった。また、原油、先物相場が軟調に推移したため、先安観が生まれ、手持ちを早めに処分しようとする動きが出た。とくに灯油は大量の輸入玉を受け入れるためのタンクスペースを確保する目的で製油所の販売枠、在庫玉が売り込まれ、相場を強く圧迫する局面がみられた。全国的に需要期の本格化が遅れており、最大消費地の北海道の陸上市況が値崩れしたことも海上市況の下押し要因として働いたもよう。
東京 : 国内製品チーム 須藤 03-3552-2411Copyright © RIM Intelligence Co. ALL RIGHTS RESERVED.