原油・コンデンセート=10月26~30日:12月ビンセントが+8ドル切れで成約
中東原油/コンデンセート サウジアラビア国営サウジアラムコが来月初めにもターム契約者に通知する12月積みのOSPについて、複数の市場関係者は前月から据え置かれるか、修正されても変動は小幅にとどまると指摘する。指標となるドバイペーパーの月間格差が依然コンタンゴを維持しているためだ。シンガポールのトレーダーは、「アジアにおける精製マージンが依然低迷しており、大きく上方修正するとは考えにくい」との見方を示した。前回発表されたALの11月積みOSPフォーミュラは、ドバイとオマーンの平均に対し40セントのディスカウントだった。
アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ原油/コンデンセート 12月アンゴラ産原油の相場は軒並み上昇した。12月積みアンゴラ産の供給が例月よりも少ないなか、中国を中心とするアジアの需要が堅調で相場が上昇した。アンゴラの生産者ソナンゴルは22~23日積みダリアをスポット販売した。同社は同カーゴをDTDブレントに対し80セントのプレミアムで売り唱えていたが、これを小幅に下回る価格で販売した公算が大きい。買い手はタイ石油公社(PTT)だったとの見方が寄せられた。これで12月積みのソナンゴルのカーゴは全て販売済みとなった。
南方原油/コンデンセート 12月積み豪州産重質油種の商いでは、豪ウッドサイドは12月積みビンセントを販売した。その後の調べで、このカーゴが前半積みで、買い手が三井物産だったとの情報が寄せられた。成約価格はDTDブレント指標に対して7.80~7.90ドルのプレミアムと伝えられた。同社はこれを低硫黄バンカー燃料生産のためのブレンド用基材として使用するとみられている。12月にウッドサイドに割り当てられたカーゴは結局この1カーゴに限られる予定。一方、三井物産は権益保持者として割り当てられた後半積みビンセントを販売。買い手は現時点では明らかではないものの、価格はDTDブレント指標に対して8ドルを小幅上回るプレミアム。
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