アジア石油製品=9月28~10月2日:北東アジア積み92RONガソリンは変わらず、連休入り前で薄商い
ガソリン 北東アジア積み92RONガソリン(MR船型)の市況連動相場は横ばい。北東アジアの石油会社は10月積みのスポット玉をほぼ捌いているとみられる。連休を控え、中国や韓国の石油会社はスポットの販売を早めた可能性がある。韓国は9月30日から中秋節の連休に入り、中国は10月1日から国慶節の連休に入った。一方、インドネシアやベトナムなどの東南アジア諸国からも新たなスポットの買いは確認されていない。
ナフサ 北東アジア着市況は堅調。韓国のYNCCが11月前半着パラフィニックナフサ17万トンをカーゴ到着45日前評価で日本市況に対し4~5ドルのプレミアムで購入に至ったもよう。ただ、北東アジアのトレーダー筋によると、「この成約は数量が大きいために割安で取引され、またカーゴ到着30日前評価に換算すると、日本市況に対し7ドル前後のプレミアムに相当するため、パラフィニックナフサ相場に大きな変化はみられない」という。また、昭和電工は売り手4~5社と11月前半着ナフサの買付け交渉を実施しているようだ。さらに、出光興産は中東石油会社との間で、直近のライトナフサと来年1月品のフルレンジナフサのタイムスワップ取引交渉を展開しているもよう。市場関係者によると、「オープンスペックやヘビー系ナフサの需要が戻りつつあり、同グレードの割安感やガソリンクラックの回復で基材としての採算性が上昇していることが背景」とみられている。
中間留分 北東アジア積みの0.001%S軽油(MR船型)は軟化している。供給増の見通しが相場を下押した。取引の中心が11月積みに移行している中、中国を中心とした北東アジア積みの供給が増えるとの見方が聞かれる。その中、韓国石油1社が11月積みとして0.001%S軽油MR船型のスポット販売を進めている。
重油 韓国積み0.5%S重油(MR船型)の市況連動相場は、供給余剰感を受け下落した。韓国ではバンカー市況が悪化している。韓国石油会社によると、「Sオイルが残油流動接触分解(RFCC)装置の不具合により、余剰となった低硫黄重油のバンカー向け販売量を最大化していることが影響している」という。これを受け、バンカー向けVLSFOの基材となる0.5%S重油の供給も増加している。
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