LNG=9月28~10月2日:北東アジア着相場が続伸、冬場に向け需要増加
DES北東アジアのスポット相場は強含んだ。商いの中心となる11月後半着の相場は5.25~5.35ドルと9月後半から60セント強含んだ。冬場に向け関西電力や大阪ガスなど日本の需要家に加え、韓国や中国のエネルギー企業がスポット購入に動いた。半面、豪ゴーゴンプロジェクト(年産1,650万トン)の第2液化系列(年産550万トン)の稼働再開が10月へと延期になったうえ、8月下旬のハリケーンの影響で米キャメロンプロジェクト(同1,350万トン)の稼働が停止したままとなっており、全体的に品薄感が強まった。ラニーニャ現象の発生により今年の冬場は寒さが厳しくなると見込まれていることから、相場に先高感が強まった。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】 パキスタンLNG(PLL)が12月着の購入に動いた。同3~4日、8~9日、13~14日、18~19日、24~25日、30~31日の計6カーゴを対象とした買付け入札を11月2日に締め切る。いずれもガスポート基地(年間受入能力560万トン)着ベースで買付ける。パキスタンでは、発電、輸送を始め多くの産業向けのガス需要が好調に推移しており、新型コロナの影響が少なくなり始めた6月末以降、LNGのスポット購入を増やした。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】 ノルウェーのスノービットプロジェクト(年間受入能力430万トン)で9月28日に火災が発生し、生産が停止した。生産設備のタービンで火災が発生し、復旧に1カ月ほどを要するとの見方が強まった。標準型船「アークティックボイジャー」号(容量14万立方メートル)は、スカンジナビア半島の沖合をスノービットプロジェクトに向け航行していたが、引き返さざるを得なくなった。 |
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