電力=9月28~10月2日:昼主導で続落、西高東低のまま
卸電力市場は続落した。Rim Indexスポット(翌日物取引)価格の24時間・中心値は、前週の平日(9月28日~10月2日受渡)の平均でみると、前の週(9月21~25日受渡:21日と22日は祝日)と比べ、東日本が1kWh当たり(以下同)0.31円安(6.7%低下)の4.29円、西日本が1.20円安(19.8%低下)の4.86円。晴れ間のみえる日が多くなり、太陽光発電からの供給が増加しやすい条件だった。東日本、西日本ともに昼間主導で需給が一層緩んだ。東日本と西日本の平均の格差は西高東低の0.57円と、同じく西高東低の1.46円だった前の週よりも縮小した。
秋らしい晴れ間の多い1週間だった。1日は東日本を中心に雨交じりの予想地域が広がったが、そのほかは、おおむね各地で一定の日射量が期待できる予報だった。このため、太陽光発電からの供給が増加し、全国的にピーク時を含む昼間の需給が緩みやすくなった。ただ、東日本と比べ西日本の価格は割高水準にとどまった。気温が一因となったもよう。西日本の主要都市では、予想最高気温が連日20度台後半の水準に高止まりしたことなどから、空調機器向けの需要が根強く残ったと考えられる。 東日本の東京の予想最高気温(気象庁の前日発表)は28日が(セ氏)26度、29日が23度、30日が24度、1日が21度、2日が24度。仙台は同24度、22度、21度、20度、23度。札幌は18度、24度、22度、21度、21度。一方、西日本の大阪は28度、26度、27度、27度、29度、名古屋が30度、26度、28度、27度、28度、福岡が26度、26度、25度、26度、28度だった。
JEPXの1日前市場では、最も市場規模の大きい東京エリアの平均が4.29円と、前の週と比べ0.33円安。気候条件の違いや本州との連系線の制約により独自の動きになりやすい北海道エリアは、同0.28円安の4.29円だった。東北を含む東日本の3エリアでは、ピーク時を含む昼間だけでなく夜間の平均も小幅ながら、前の週を下回った。 西日本の最大市場である関西エリアの平均は4.70円と、前の週と比べ1.44円の低下。価格が他地域と比べ割安水準で推移することの多い九州エリアは、同1.01円安の4.70円だった。両域の価格差は0円となったが、前の週は0.43円の開きがあった。関西と九州の夜間平均は、東日本と異なり、小高くなった。過度な供給過剰を回避するため、太陽光以外の発電設備の供給力を抑え気味にしたと考えられる。西日本の6エリアでは、日本卸電力取引所(JEPX)の日曜の27日受渡で、最低価格である0.01円が多発したため、売り手の間で、相場の下振れ警戒感が強まりやすくなった面がありそう。九州エリアでは、JEPXの1日受渡で0.01円が2コマ再発した。
JEPXのスポット取引(1日前市場)は28日受渡から2日受渡で、システムプライス・24時間の平均が、前の週と比較して0.50円安(10.4%低下)の4.32円だった。同期間の1日平均の約定量は約8億6,000万kWhと、前の週より2,300万kWh減った。
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