LNG=9月21~25日:北東アジアの需要家から買い動意
【DES北東アジア】
DES北東アジア相場は動きが見られなかった。日本、韓国、台湾の需要家からの買い気が見られたものの、相応の売り物があるため需給に変化がなかった。日本では複数の電力会社が11月着の買いを検討していた。また韓国ではGSエナジーが11月上旬着を購入したほか、大手鉄鋼のポスコも11月着に買い気を見せていた。この他にも台湾中油(CPC)が11月着の買付け入札を実施した。一方マレーシア国営ペトロナスは、23日に締め切った入札で11月13~16日着として豪グラッドストーンプロジェクト(年産780万トン)出しを販売した。この他にも日本のガス会社が11月着を転売したい意向を示していた。
【FOB中東、DES南アジアおよび中東】
インドの需要家からの旺盛な買い動意が見られた。一方で売り物が潤沢に見られたため上げ幅は抑えられたが、北東アジア着相場との格差は縮小傾向にあった。バハラット石油(BPCL)はコーチ基地(年間受入能力500万トン)向けとして11月20~24日着、ダヘジ基地(年間受入能力1,750万トン)向けとして11月26日着の各1カーゴを対象に買付け入札を実施した。またインド国営石油会社(IOC)は25日、エノール基地(年間受入能力500万トン)向けとして9月末~10月末着の買付け入札を締め切った。
【FOB大西洋圏・DES欧州・その他地域】
大西洋圏では米国出しのキャンセルが11月以降、大幅に減少すると見られていた。一方でキャメロンプロジェクトについては、生産再開が11月にずれ込むことが有力だった。また米国ではヘンリーハブ天然ガス相場(H.H.)が続伸。これら要因により大西洋圏出し相場は下支えされていた。米サビンパスプロジェクト(年産2,250万トン)やコーブポイントプロジェクト(同525万トン)など米国のプロジェクトにおける11月の生産量は、契約数量どおりもしくは、多くても5カーゴ前後の減少になると見られていた。9月積みは契約数量に対して25カーゴ前後が減少するとともに、それ以前には月間に40カーゴ程度がキャンセルとなっていた。