LPG=7月27~31日: 相場は需給緩和で下落
CFR極東:
極東着相場は先週、需給緩和を受けて下落した。Rim Asia Indexは30日時点でプロパンが360.25ドルと22日比6.50ドル安、ブタンが340.25ドルと同21.50ドル安。欧トレーダー1社は依然として8月後半着プロパン2万3,000トンを販売可能な様子。同社以外にも中東産4万4,000トンの販売に関心を示す売り手が見えているという。しかし、買い気は鈍い。9月着でも複数の売り手がプロパン単体の販売に動いている一方、買戻しを狙うトレーダーが見えている程度。
FOB中東:
8月CPはプロパン365ドル、ブタンが345ドルで確定した。クウェート石油(KPC)が実施していたFOBベースの販売入札は9月CP対比20ドル強のディスカウントで落札されたもよう。KPCは28日締め切り、同日有効期限の入札を通じ、8月29~30日ミナアルアマディ積みプロパン3万3,000トン/ブタン1万1,000トンの販売を仕掛けていた。カタール産ガス1社は21日、8月16~17日積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを8月CP対比30~40ドルのディスカウントで販売したようだ。また、8月積み同様、9月積みでも中東産ガス社にスポット販売余地が見込まれている。需給緩和を受けて9月CP予想はプロパン347ドル前後、ブタン327ドル前後に下方修正された。
日本国内:
8月渡しの商談水準はプロパンが46,000~46,500円、ブタンが44,700~45,200円。大半の売り手はファームな唱えの提示を控えている。一部の元売り勢は8月3日以降にスポット供給価格を提示する見通し。一方、元売り1社は水江出し精製ブタンを42,000円台でスポット供給するとの見方が聞かれた。需要面では、買い手1社がプロパン45,000円台前半、ブタン43,000円台前半での購入を検討中。ただ、新型コロナの感染再拡大を受けて、プロパンの業務用需要とブタンのタクシー用オートガス向け需要は減退が懸念されている。