アジア石油製品=6月29~7月3日:日本着ナフサは急上昇、買い相次ぎ最小数量取引も
ガソリン 北東アジア積みガソリン(MR船型)の市況連動相場はもち合った。中国から輸出が増えている。国内の供給過剰を背景に、中国の石油会社が7月積みの追加輸出を実施するようだ。その数量は30~40万トンに達すると伝えられる。一方、8月北東アジア積みのスポット取引は依然として聞かれない。いまのところ、北東アジアの石油会社は8月積みの輸出計画を固めていない可能性がありそうだ。インドネシアなどの東南アジア諸国からも新たなスポットの買いは確認されていない。
ナフサ 北東アジアのスポット市場では、8月前半着ナフサの買いが相次いだ。北東アジアのトレーダー筋によると、「需要家によるスポット調達が大きく増えたことを受け、日本着ナフサ相場は急上昇している」という。また、「トレーダーが利益確保のために最小数量での取引を続けていることも、割高で成約されている要因」(同)のようだ。
中間留分 北東アジア積みの0.001%S軽油(MR船型)の市況連動相場は横ばい。7月積みの売買にめどをつけ、8月積みのマーケットチェックを進めるプレーヤーが多い。中国系トレーダーの中には、8月北東アジア積みの0.001%S軽油の売りアイデアをFOBベースでシンガポール市況に対し50セントのプレミアムと想定するケースもあるようだ。しかし、8月積み玉の商談は様子見ムードが強く、スポットでの売買はいまのところ活発ではないとの見方も伝えられた。
重油 韓国積み3.5%S重油(380cst)の市況連動相場はもち合い。 ただ、アジア市場では発電向けやストレートラン重油の需要伸長を背景に、高硫黄重油市況の基調は小幅強含んでいる。また、このところの原油高による精製コストの上昇も下支え要因だ。その中、台湾のフォルモサ石油化学(FPCC)は7月積み高硫黄重油の販売入札を実施している。入札の締め切りおよび入札価格の有効期限は7月中旬。
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