石油化学=6月22~26日:芳香族製品の低採算続く、新増設で余剰感強まる
【アロマティクス】
北東アジアの芳香族製品相場は原油相場に連動した動きとなった。ただ、原油やナフサといった原料コストの上昇に対する感応度は低く、価格差はいずれも縮小傾向を示している。その背景には、中国で新規の製油所やナフサクラッカーの稼働開始が計画されており、供給の潤沢感が強まるのではないかという市場参加者の懸念がある。
【オレフィン】
アジアのエチレン相場は横ばいとなった。当週の市場では、7月後半日本着品が900ドル超で成約されたとの情報が伝えられた。ただ、日本にあるナフサクラッカーの稼働が低下しており、エチレンの品薄感が強まったため、相場を上回る水準で成約されたとみられている。今後は中国のエチレン設備の再開や、域外品の流入に伴い、品薄感が後退する見通し。
アジアのプロピレン市場は、いずれも様子見ムードが中心となった。
北東アジア市場では、中国国内相場が今週に入り下げ基調となったことを受け、需要家からの買い気が後退した。一方で売り手は足元で販売圧力がないため、取引を急いでおらず、全体的に静かな商況となった。
韓国積みおよび東南アジア着市場も新たな商談が聞かれない。
中東品では、ペトロラービグが7月積みの販売入札を実施した。
アジアのブタジエン相場は、いずれももち合った。
北東アジア市場では、売買双方のアイデアに格差が開いているなか、成約が聞かれず、膠着状態が続いた。売り手は需要が回復する傾向にあると先高観からアイデアを引き下げてまで販売しようとしない。一方、売り手は供給に依然として潤沢感があると見て積極的に買い付けようとしない。
東南アジア市場では、スポット需要があるようだが、ファームな商談が聞かれない。