電力=1月20~24日:需要の弱まりで西が反落
卸電力市場は、東日本が小じっかり、西日本が反落した。Rim Indexスポット(翌日物取引)価格の24時間・中心値は、前週の平日(1月20~24日)、平均でみると、前の週(13~17日:13日は祝日)に比べ東日本が1kWh当たり(以下同)の0.18円高(2.1%上昇)の8.84円、西日本が同0.50円安(6.0%低下)の7.80円だった。東日本では、東京と東北地域の価格がほぼ横ばいだったが、供給力が一時的に低下した北海道が一段高となった。西日本は、気温が平年を大幅に上回る日が多く、暖房需要が振るわず、軟調に推移。東日本と西日本の中心値の格差は1.04円と、前の週の0.36円から広がった。
日本卸電力取引所(JEPX)の1日前市場では、東日本の最大市場である東京エリアの平日平均が前の週と比べ0.05円高8.63円。東京の予想最高気温(前日発表)は、22日と23日が9度と、10度以上を維持していた西日本の大阪や名古屋などと比べ、暖房需要が下げ渋りやすかったとみられる。北海道は20日の平均価格が14.66円と週中の高値を付けた。道内にある出力25万kWの石油火力設備が、かく乱要因となった可能性がありそう。同設備が計画外で停止したのは21日の10時過ぎ。ただ、市場の一部では、週末の19日までの段階で同機が不具合により出力低下が生じ、週明け20日受渡の北海道の高騰を招来した、との見方が流れていた。北海道の平日平均は、前の週より1.67円高い11.22円だった。東京との価格差は2.49円と、前の週の0.87円から大幅に広がった。 西日本の中心市場である関西地域の平日平均は、前の週と比較すると0.47円安の7.88円に下った。価格が他地域と比べ下振れすることの多い九州地域は、同0.68円安の7.43円に落ち込んだ。両地域の価格差は前の週の0.23円から0.45円へと広がった。西日本は全域で平年を大幅に上回る気温が続き、暖房需要の低迷により、価格に対する下押し圧力がかかりやすくなったとみられる。九州の福岡では、23日の予想最低が平年より6.8度高い10度、最高も同8.5度高の18度とされるなど、ほかの地域より上振れが大きく、より強い需要不振となったもよう。
日本卸電力取引所(JEPX)のスポット取引(1日前市場)では、1月20日から24日受渡のシステムプライス・24時間の平均が、前の週と比較して0.15円安(1.8%低下)の8.22円だった。同期間の1日平均の約定量は約9億1,500万kWと、約9億1,100万kWだった前の週とほぼ同水準。
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