原油・コンデンセート=11月11~15日:ICEとADNOC、アブダビ先物取引所を開設へ
中東
インターコンチネンタル取引所(ICE)は11日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)とオイルメジャーら9社と共同し、ICE アブダビ先物取引所(IFAD)の立ち上げると発表した。同取引所は2020年上半期の立ち上げが予定されており、アブダビ産主要原油であるマーバンを上場する。
共同出資するのは、英BP、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、仏トタル、欧ビトール、韓国のGS カルテックス、タイ石油公社(PTT)、中国石油天然気(ペトロチャイナ)、国際石油開発帝石(INPEX)、JXTGエネルギーの9社。
マーバンはADNOCが生産する軽質スウィート原油で、現在日量約170万バレルが生産されている。
アフリカ・欧州・ロシア・アメリカ
12月積みスーダン産ダーブレンドの市況連動相場は、DTDブレントに対し95セント~1.05ドルのプレミアムに上昇した。長距離航路の船運賃が先月と比べ下落したことで、アンゴラ産など12月積みの西アフリカ産原油の相場が軒並み上昇したことを反映した。中国石油天然気(CNPC)の傘下のセニングは、ダーブレンドの権益保持者としてこれまでに、入札で12月積みのダーブレンド100万バレルを販売した。買い手はトレーダーで、価格はDTDブレントに対して1.00ドル前後のプレミアムだったと伝えられた。マレーシアの国営石油会社ペトロナスが先月に販売した11月積みのダーブレンドの価格は既報のとおり、DTDブレントに対して10セント前後のプレミアムだった。
南方
12月積み豪州産コサックの市況連動相場は急伸した。DTDブレント指標に対して2.95~3.05ドルのプレミアムと、前日比で2.45ドル拡大した。世界的に軽質原油の需給が引き締まっている上に、国際海事機関(IMO)による硫黄分規制の強化の影響で、スウィート原油である南方産原油に対する需要が急速に強まっている。豪BHPビリトンは1月10~14日積みのコサック65万バレルをトレーダーに販売した。価格はDTDブレント指標に対して3ドル前後のプレミアムとの情報が寄せられた。