中国電力は5日、広島県北広島町との間で生物多様性の保全などに向けた連携協定を締結した。中国電は約290ヘクタール(ha)の水源かん養林を同町に保有しており、同森林の生物多様性の保全や、森林の適切な管理で二酸化炭素(CO2)吸収量を増やしてつくりだす｢環境価値｣の有効利用に取り組む。

中国電と北広島町は水源かん養林を、生物多様性の保全が図られている区域として国が認証する｢自然共生サイト｣に登録するほか、環境価値を表す森林由来のJクレジットの創出などで協力する。JクレジットはCO2など温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が認証する制度。

生物多様性の保全などで連携協定を結ぶのは中国電、町ともに初めてという。中国電は、水力発電に必要な水を確保、利用するため、岡山県の吉井川と高梁川、広島県の太田川の上流に約1,500haの水源かん養林を保有する。