出光興産=合成メタノールの供給網構築へ、米企業に180億円出資
出光興産は合成メタノール(e-メタノール)の供給網を海外で構築するため米HIFグローバルに1億1,400万ドル(約180億円)を出資する。海外拠点で合成メタノールや合成燃料の製造と開発を推進するほか、HIFに取締役やマーケティング、プロジェクト開発の担当社員を派遣し、関連の知見やノウハウを獲得する。出光は燃料油事業の供給・販売のネットワークを活用し、2035年に国内外の拠点で50万トン規模を目標に合成メタノールの供給体制を構築する計画。 出光は合成メタノールを将来に向けた重要な製品として位置づける。合成メタノールは、大気中などから回収したCO2と再生可能エネルギー由来の水素を合成することで生成され、需要拡大が今後も見込まれる船舶燃料として直接利用できるという。さらに合成メタノールを原料として合成ガソリン、合成ディーゼル、合成SAF(持続可能な航空燃料)などの合成燃料や、合成化学品を製造することも可能。 テキサス州に拠点を置くHIFは南米や北米、豪州などで合成燃料、合成メタノールのプロジェクト開発を手掛ける。新エネルギーの生産では、将来的に合成メタノール換算で約400万トンの生産規模を見込む。出光は昨年、合成燃料や合成メタノール事業の共同開発の検討でHIFと合意した。
(注: H2=水素、CO2=二酸化炭素、CCS=CO2貯留・回収、E₋fuel=合成燃料) (合成メタノール供給網のイメージ) 図の出所: 出光興産 発表資料(13日)
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