インドネシア=10月積みPKS関税引き上げの方針
インドネシア政府が、10月積みより同国から輸出されるPKSに課す関税の引き上げを検討していることが関係者への取材から明らかになった。インドネシア積みPKSには現在、輸出税がトン当たり7ドル、パーム産業目的基金(レビー)が同15ドルの計22ドルの関税が課されている。確定している9月積みは、関税の算定基準となるパーム油(CPO)の価格が738.07ドルと、基準となる750ドルを下回ったため、輸出税は前月に続き7ドルに据え置かれた。一方、レビーは6月積みから特例で現行の15ドルに引き上げられ、9月積みも引き続き維持されているが、10月積みはさらに5ドル加算され20ドルとなるもよう。インドネシア政府は一部の現地PKS供給業者に対し、10月積みからの引き上げを既に内示しているとの情報が寄せられている。
関税引き上げの背景は、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策のために政府の支出が増加しており、財政悪化を補う目的との観測が聞かれているが、政府から内訳や根拠に関する説明は示されていないという。インドネシア国内の民間供給業者からなる協会、APCASIの関係者は、「高関税はインドネシア産PKSの競争力を失うことに繋がる。関税の引き上げには到底賛同できない。」と述べ、10月積みの引き上げを回避するべく、政府への関税引き下げ要請を継続していく意向を示している。
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