海外=豪カンタスがCO2排出ゼロへ、伯政府がアマゾンでキビ栽培禁止
豪カンタス・グループは11月11日、二酸化炭素(CO2)の排出量を2050年までにゼロとする目標を発表した。カンタスはCO2排出量を削減させたフライト数を直ちに倍増するという。さらに、20年以降のCO2総排出量の伸びをゼロに、50年までに純排出量をゼロにする。また、サステナブル航空燃料関連に10年間で5,000万豪ドルを投資することを表明した。
ブラジル政府は11月初旬、10年前に制定されたアマゾンの熱帯雨林と中央部の湿地のサトウキビ栽培を禁止する法令を廃止した。この決定に対し、環境保護団体は即座に懸念を表明しているという。
ノルウェーのエネルギーコンサルティング会社のライスタッド・エナジーは11月5日、米パーミアン盆地の2019年第3四半期の天然ガスフレア量は第2四半期の6.5億立方フィート/日から7.52億立方フィート/日に増え、過去最高になったとの調査結果を発表した。ライスタッドはシェブロンなどがフレア量を減らす一方で、一部の企業が天然ガスのフレア燃焼、大気放出を増やしていると付け加えた。
スウェーデンのマンエナジー・ソリューションズと独ヴェッセルズ・マリンは11月7日、コンテナ船「Wes Amelie」を液化合成天然ガス(SNG)で稼働させる試験に乗り出すと発表した。両社は、輸送用液化天然ガス(LNG)燃料供給会社の独NauticorとともにWes Amelieプロジェクトを計画する。Wes Amelie は、独ウェルテ(ニーダーザクセン州)にあるアウディのプラントで生産したSNGを液化して使用する。
このほか、米ヒューストン大学は11月11日、同大学の研究チームが海水から水素生産につながる技術を開発したことを明らかにした。低価格である非金属の窒化物を用いた電極を利用して、海水から水素や飲料水の製造に成功したそうだ。塩素の発生は高電圧が必要であるが、研究チームは低電圧で一定の電流密度を実現したとしている。
ところで、英調査会社のグローバル・データは11月13日、2018年の中国の石炭火力発電量が全世界の約50%を占めているとの報告書を公表した。地球温暖化防止の対策が急務とされる中、グリーン発電へのシフトが進んでいるものの、グローバル・データは、世界の石炭火力発電量が2018年から30年に年率1.1%で増加すると予測している。