シンガポール=4月のバンカー重油販売量、前年同月比10.8%増の411万トン
シンガポール港湾庁(MPA)はこのほど、4月のシンガポール港でのバンカー重油販売量が411万3,700トン(速報値)だったと発表した。前年同月比で10.8%(40万1,600トン)増加した一方、前月比では4.8%(20万8,600トン)減少した。
高硫黄380cst重油は69万2,800トンと前年同月比191万7,100トン下落した。一方、前月比では3万9.500トン上昇した。MGOは4万8,400トンと前年同月比2万2,600トン、前月比3,700トンそれぞれ下落した。LSMGOは37万2,600トンと前年同月比17万6,000トン増加したものの、前月比では3万4,200トン下落した。硫黄分0.5%・180cstは11万1,100トンと前年同月比7万3,400トン、前月比3万3,400トンそれぞれ増加した。硫黄分0.5%・380cstは214万5,900トンと前年同月比212万9,500トン、前月比では16万3,400トンそれぞれ上昇した。硫黄分0.1%のLSMGOは37万2,600トンと、前年同月比17万6,000トン上昇したものの、前月比3万4,200トン下落した。
米中貿易摩擦の悪化懸念が台頭した2019年4月と比べ、シンガポール港でのバンカー重油の需要は堅調だった。「原油相場の暴落を受け、バンカー重油価格が下落。値ごろ感から買いが入り、トン当たりの価格が割高だった昨年と比べ、販売数量が伸びた」(市場関係者)。
同港における4月の平均VLSFO価格は238.95ドルと、前月の320.05ドルと比べ81.10ドル大幅に下落した(リム情報開発調べ)。ただし、新型コロナの感染拡大に伴う海上物流の鈍化は著しく、前月からは下落あるいは小幅な伸びにとどまった。