28日 原油は小動き、自律反発で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(10月限)は前日終値と比べ15セント高の75.68ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(10月限)は同19セント高の79.74ドル/バレルと、いずれも反発。 28日アジア時間午前の原油相場は小反発。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリスト(=写真)によると、昨晩アメリカ時間で大きく下落したことを受け、割安感から買いが集まり自律反発を見せているという。 米国石油協会(API)が27日に発表した週間原油在庫によると、原油在庫は前週から340万バレル減少し、取り崩し幅は市場予想の300万バレルを上回った。「需給が引き締まり、相場に上昇圧力を加えた」と吉田氏。一方で米国株価指数はこの日、自律反発に至らず、景気停滞感から相場を冷やしたという。 紅海でのフーシ派による石油タンカー攻撃や、西シベリアの製油所の火災など、産油国ではいずれも供給不安が続いている。これらを受け「相場は上げ基調」としたうえで、今後の景気観測が重要なポイントだと吉田氏。指標として、28日午後に発表予定の米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)による石油の週間在庫統計、30日に米商務省から発表予定の米個人消費支出(PCE)物価指数にも要注目と、見方を示した。
日経平均株価は前日比9円92銭安の3万8,278円70銭で推移している。ドル円相場は1ドル=144.33円と、前日の午後5時時点(144.99円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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