11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(9月限)は前日終値と比べ54セント安の77.05ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は同56セント安の81.15ドル/バレルと、いずれも反落している。

　25日アジア時間午前の原油相場は下落に転じている。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストはこの日の相場について、強弱材料が混在しているがやや弱いと解説する。

　米エネルギー情報局(EIA)が24日に発表した週間石油統計によると、米原油在庫は事前予想を上回り大幅に減少。在庫急減は強材料だが、中国の需要減退と、ネタニヤフ首相の訪米からうかがえるイスラエルとハマスの停戦協議の進展が、原油価格に強く下方圧力を加えていると、吉田氏は指摘した。｢米国の株価急反落も大きな弱材料のひとつ。日経平均株価もつれ安となり、原油の重石となっている｣と同氏は続けた。

　今後の見通しとして吉田氏は、｢26日午後に米商務省が発表予定の６月の個人消費支出(PCE)の内容に注目｣と示す。PCEは前月比で鈍化が予想されており、事前予想の通りであれば米国の利下げ観測が強まる要因となりえるという。

　日経平均株価は前日比1,147円83銭安の3万8,007円2銭で推移している。ドル円相場は1ドル=152.66円と、前日の午後5時時点(154.59円)と比べドル安・円高方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100): 176.19 (↓1.62）