11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(8月限)は前日終値と比べ38セント高の83.00ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(9月限)は同26セント高の85.66ドル/バレルと、いずれも続伸している。
12日アジア時間午前の原油相場は一段高。米労働省が11日に発表した6月の消費者物価指数(CPI)が前月比で0.1%低下したため、政策金利の引き下げ観測が強まり、ドル売りが進んでいる。このためドル建てで取り引きされる原油は、割安感から買いが活発だ。これまでの見通しでは年内の政策金利の利下げは1回にとどまるとみられていたが、今回のCPIの結果を受け、3回行われる可能性が浮上している。
ただエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは、「上値を抑える材料が多く、まちまちな展開にあるとも言える」との見方を示した。米労働省が11日に発表した7月6日までの1週間の新規失業保険申請件数が予想以上に減少したことで、労働市場が堅調との見方が広がり、賃金上昇の懸念から景気悪化観測が台頭。さらに国際エネルギー機関(IEA)は11日に公表した月報で、2024~2025年の世界の石油需要が軟調との見方が示されたことや、米主要株式指数のナスダック(NASDAQ)が前日比2%近く下落したことで、産業活動の停滞が懸念されていることが弱材料だ。また米株式の下落に連動してアジア株も軟調なため、アジア地域の石油需要が抑えられるおそれがある。
日経平均株価は前日比794円63銭安の4万1,429円39銭で推移している。ドル円相場は1ドル=159.29円と、前日17時時点(161.63円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):186.58 (↑0.79)
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