15日 原油はまちまち、需要見通し改善と欧州ロックダウンが交錯
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(2月限)は前日終値と比べ6セント高の53.63ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同5セント安の56.37ドル/バレルと、まちまちな展開となっている。 石油輸出国機構(OPEC)が14日に発表した月報で、2021年の世界の石油需要見通しを日量9,591万バレルと前回予想から同950万バレル引き上げたことが、WTI原油相場の強材料となっている。それに対して、ブレント原油相場は欧州で続くロックダウンによる経済停滞がエネルギー需要も低迷させるとの懸念から、小幅軟調に推移している。一方、バイデン次期米大統領が現地時間14日夜、2兆ドル弱の大型追加経済政策を発表したものの、NYダウ先物など主要株価は下落しており、アジア時間15日午前の日経平均を含む株価も低調に推移。楽天証券経済研究所の吉田哲コモディティアナリストは「巨額の対策が必要なほど米経済が悪いことや資金調達が借入金であることなどがむしろ株価を押し下げており、(株式と同じリスク資産である)原油相場にも上げ材料としての影響は乏しい」と述べた。 日経平均株価は前日比76円93銭安の2万8,621円33銭で推移している。ドル円相場は1ドル=103.76円と、前日の17時時点(104.01円)と比べドル安・円高方向に振れている。
◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100): 95.13 (↑0.54)
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