1日 原油はまちまち、好調な経済指標が下支えも実需の弱さが重し
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(5月限)は、前日比2セント高の20.50ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(6月限)は、同58セント安の25.77ドル/バレルで推移している。 米石油協会(API)が前日に発表した週間在庫統計で、米原油在庫が前週比1,050万バレル増と、3週間ぶりに増加した。市場の事前予想の400万バレル増を大幅に上回る積み増し幅だったことが、弱材料として働いている。一方で、この日発表された中国の3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が、前日に発表された公的統計に続き、民間統計でも前月から改善したことが相場を下支えている。 第一商品フューチャーズ24の村上孝一課長(=写真)は「好調な景気指標が相場にとっていくらか支援材料となっているものの、需給が緩い状況は変わらない」と指摘した。新型肺炎の感染拡大の影響で原油需要が急減するなか、サウジアラビアやロシアが4月から供給を増やすことから、需給の悪化懸念が根強い。「世界的に実需が落ち込んでいる。パンデミックに収束の兆しが見えないうちは、景気指標だけで相場が上昇基調に転じるとは考えにくい」との見方を示した。
日経平均株価は前日比184円51銭安の1万8,732円50銭で推移している。ドル円相場は1ドル=107.85円と、前日17時時点(108.43円)からドル高・円安方向に振れている。 ◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均=100):50.17(↑0.05)
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