フィリピン=バターン製油所が近く操業停止
フィリピンのペトロンが近く、バターン州にある同社製油所(日量18万バレル)を停止する。ペトロンはフィリピンの大手財閥サンミゲルのグループ会社。ペトロンは密輸も含めた石油製品の輸入品が国産より割安なことや、新型コロナによる石油燃料需要の縮小などによる精製マージンの悪化などを製油所停止の理由に挙げている。ただ、停止は「一時的な措置」と述べているもよう。 しかし、市場関係者は、以前から閉鎖が検討されていたこともあり、永久停止となる可能性があるとの見方を強めている。ペトロンは昨年、国産の石油製品が輸入品と競合できるように輸入税や国内税制の是正を政府に要請していた。フィリピンでは2020年8月に、シェルがバタンガス州の製油所を閉鎖した。ペトロンはガソリンだけでも国内2,400カ所のSSに供給するなど、石油販売シェアが国内首位。同社とシェルだけで国内販売のほぼ半分を占める。ペトロンは輸入などにより従来の国内販売量を維持する方針。ただ、一部市場関係者は「国内価格が上昇する可能性が高い」と警戒している。 |
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